2009年6月2日火曜日

2009.5.31

 7時に目覚めたが、朝食は摂らず、シャワーのあと、急いで支度をして部屋を出た。
 9時50分、一行は車で長崎空港へ向かう。途中、長崎道諫早I.C手前で右手を見ると、八天岳が見える……はずなのだが……。あれがそうなのか。標高は296.7メートルとそんなに高くないから分からない。天狗で有名だそうだ。なにを隠そう、江戸の名横綱・稲妻大蔵に相撲を教えたのが、この八天狗。
 のちのち調べて分かったことだが、八天岳はもうひとつあるそうな。こちらは長崎と佐賀の県境にあり、標高707.1メートル。国見山山系。また、佐賀には別に八天山(土器山)もあるという。それぞれ、一度は行ってみたい。
 10時10分、長崎空港からORC311便で五島福江へ飛んだ。眼下には飛行にあわせて、大村湾、西彼杵半島、東シナ海に点在する島々が見えてくる。遠くで太陽光を跳ね返しているのが大島大橋。おやっ。地図を見れば、このあたりは角力灘(すもうなだ)と呼ばれている。またしても相撲に関連しているではないか。どんな由来があるのだろうか。
 五島列島には、いまから14、5年前に来た記憶がある。佐世保と五島の2カ所で「八方・雀三郎ふたり会」。三味線の吉崎律子さんも一緒だった。長崎から高速艇に乗って五島灘を渡ったが、船が揺れに揺れ、立っていることもできなかった。うちの師匠がトイレに行くのを見送ると、何度も柱や手すりにつかまり、ひっくり返りそうになっていたことを思い出す。あれはどこの島、どこの会場だったのか。わたしは『七度狐』をやったように思う。いや、『動物園』だったか。島のどこかの宴会場で地元の人たちと打ち上げて、旅館に泊めてもらった。風呂上がり、浴衣姿で、宿の二階の出窓に腰掛け、港の景色を見ながら、缶ビールを飲んだことも覚えている。
 今日は福江文化会館大ホールにおいての「文珍独演会」。隣は石田城跡。城山神社には立派な土俵がある。またまた相撲か。
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 到着して荷物を置くなり食事に出た。「やぐら寿司」で、お刺身やお寿司をいただく。やはり魚が最高。お腹の調子も昨日よりマシになった。
 公演は13時から。お囃子もいいけれど、この島で落語をしてみたかったなぁ……。いつかまた絶対に来よう。今度は八天の会として。
 終演後、長崎へ引き戻して、大阪便に乗り継ぐ。伊丹着は18時55分。帰り道、鞄がやたら重く感じるのは疲れているせいか。