2009年5月27日水曜日

通天閣が祝ってくれた夜

2009.5.26

 このごろ、どうも翌日に酒が残る。年のせいか。いや、ただ飲む量が多いだけである。昨日も結構飲んだ。わたしの場合、摂酒量と睡眠時間が反比例する傾向にある。つまり飲み過ぎると、深い眠りに達するのだが、すぐに目覚めてしまうのだ。これでは疲れたカラダは回復しない。天は二物を与えず……って意味が違うか。

 17時半、通天閣モータープールに到着。今日は生寿くん、八斗くんが手伝いに来てくれたので助かる。準備も30分ほどで済んだ。開演まで1時間。いつもの立ち食いをツルツルッ、と思ったが、まあ、あとの打ち上げを楽しみにして、終演まで我慢することに。

第10回 新世界ジャンジャン寄席(19時開演)

『強情』     桂 そうば
『田楽喰い』   月亭 八天
『尿瓶の花活け』 笑福亭生喬
      仲入り
『親子茶屋』   月亭 八天
「記念抽選会」

三味線:寺西 美紀
手伝い:笑福亭生寿/月亭 八斗

 この会も「ハナノベ」同様、足掛け4年になる。わたしが20周年を迎えた年から始まった。会場の大きさといい、最初からアットホームな会であったが、10回目ともなると、いよいよ定着してきた感がある。
 祝賀会は、将棋の王将のご主人・矢本氏の息子さんが友人とやっているカフェバー「ブラックビーン」にて。ちなみに矢本さんは、ざこば師匠と小中学校の同級生。
 大型スクリーンがある個室で、当席発起人であり絵描きの山賀氏、南陽通商店街(ジャンジャン横丁)振興組合の有名タバコ屋・大西夫妻も参加。23時前まで、出演者一同、和やかなひとときを過ごした。
 ああ、今日もいい会だった。ふと見上げると、通天閣が笑ってるように見えた。

2009年5月26日火曜日

良いショット

2009.5.25

 昨日の毎日新聞大阪版に「HatTenファクトリイ」の記事が掲載された。ネット版には写真がないが、内容はこちらから閲覧できる。なお、手持ちチケット20枚は完売したが、ホール側にはまだまだ余裕があるので、春の独演会に、どうかお一人でも多くの方にお越しいただきたい。ご予約は、06-6211-2506 まで。

 15時半、鳴物道具一式を福島「BAR DINO206」に搬入。
 さてさて、これからショットバーを大改造して、寄席小屋をこしらえなければならない。洋の世界から和の世界へ。まるでテレビの「ビフォーアフター」である。時間とのたたかいで気持ちもバタバタ。舞台に出るまでに汗の小一升もかいた。
 すでにお客さんもゾロゾロ入場。師匠は自宅で着替えて来られたが、わたしは、終演後の撤収も考えて、屏風の裏で着替えることに。
 18時、地下の不思議な空間に、二番太鼓が鳴り響く。
 舞台袖はかなり窮屈だ。それでも太鼓を叩ける者が一人でもいればいいのだが、結局、自分の出囃子は自分で叩いて出るわけにいかず、三味線だけで高座へあがった。うわあ、客席暗ぁ〜、照明熱ぅ〜。

第1回 福島月亭会「ショットバーでショット落語」(18時開演)

「ごあいさつ」   月亭 八方
『饅頭こわい』   月亭 八天
『住吉駕籠』    月亭 八方

三味線:寺西 美紀
手伝い:月亭 方正/月亭 八斗

 師が実験的に始めた会であったが、一回目にしては大成功ではなかったか。もちろん、まだまだ改善点はあるが、今後が楽しみになってきた。次回は6月23日(火)。出演は師匠と方正くんのカップリング。
 打ち上げは、並びの「寿しよし」で。ここは、以前訪れたことのある「浄正」の本店だったとは。
 帰りはノンアルコールの八斗くんに代行運転してもらって、うちの駐車場まで送ってもらったが、その後、彼は芦屋の実家に帰れたのだろうか……。

2009年5月24日日曜日

居酒屋探訪

2009.5.24

 普段、テレビはほとんど見ない。でも、たまにいい番組に遭遇すると、かじり付いて見てしまう。「新ニッポン居酒屋紀行」は、グラフィックデザイナーの太田和彦氏が、全国を巡り、わたし好みの居酒屋を紹介してくれる。
 実に旨そうに飲む彼の横顔。素朴なコメントもいい。温かそうな人柄が、茶の間にまで伝わってきて、見ているだけで、そこで一緒に飲んでいるような錯覚に陥る。
 先日は大阪編をやっていた。お初天神あたりの店を3軒回っていたが、今度、いっぺん同じルートを訪れようと思う。
 居酒屋3原則があるそうだ。 「いい酒、いい人、いい肴」  まさしくわたしの求めているものと同じ。
 昨日までの二日酔い、三日酔いはどこへやら。また出かけたくなった。

天国と地獄

2009.5.23

 この一週間、新型インフルのせいで学校は休み。気の毒に長女は楽しみにしていた修学旅行も延期……。ようやくほとぼりが冷めてきたようだが、まだまだ人が大勢集まるところへ出かけていくのは気が引ける。というので、家の中は毎日が戦場。子ども天国=親地獄。仕事はできそうにない。

2009年5月23日土曜日

奇行

2009.5.22
 神戸の仕事が延期になった。明日の明石、来週の文化ホール……。来月の「やなぎはらYEBISU亭」も危うい。あまりに過剰では、と思うのだが……。

 13時、協会会議室において「八天はなしの研鑽会」(お稽古会)を開く。今日は八斗くん、扇平くん、竹丸くんが参加。
 17時半、ミナミへ移動する。法善寺のうどん「
せんば屋」に入った。

第15回「せんば亭寄席」(18時半開演)

『青空散髪』  林家 市楼
『茶の湯』   月亭 八天

 終演後、市楼くんを連れて、南船場「
旬や きときと」へ向かった。
 造り盛り合わせ(めじ鮪の赤身と腹身、さすの昆布〆、しらすポン酢、甘海老、いか、昆布巻かまぼこ)、自家製干物(幻魚干し、田中幻魚干し、蛍いか二日干し)、金時草おひたし、いぶりとっぺ(五箇山堅豆腐)などで、富山の酒を飲み尽くす。太刀山、勝駒、成政、風の盆、立山、よしのとも……。
 頃合いを見計らって河岸を替えよう。「Roots」をのぞいたが、あやさんが休みと聞きパス。ピッツェリア「
La Golosetta(ラ・ゴロセッタ)」、山中酒の店「佳酒真楽 まゆのあな」……どちらもすでにオーダーが終わっていた。残念。
 先程「せんば屋」でもらった弁当を広げ、ふたり堺筋を歩きながら、手づかみで食べるという奇行に、行き交う人が不審そうに見ている。
 宗右衛門町にあった「Jam」が玉屋町に移転していた。そこへ林書店のつーちゃんを呼び出した。化粧品屋のヨコちゃんも一緒。またまたハシゴが始まりそうな気配だ。
 「まさかずの店」から、きん太郎くんも合流。周防町「BAR Sherry(バー・シェリー)」、三ツ寺「Normal(ノーマル)」を回って、最終的にきん太郎くんとふたりで「
喜多郎寿し」に落ち着いた。
 朝6時半解散。地下鉄に乗って帰る。フラフラフラフラ……。
 でも今夜のミナミツアーで、「HatTenファクトリイ」の手持ちチケットがSOLD OUT。

2009年5月21日木曜日

酒抜き

2009.5.21

 8時29分の新幹線で、広島経由新岩国下車。美しい山並みを眺めながら、車に揺れること約30分。丸一年ぶりに白壁のまち柳井市にやってきた。昨年みやげにもらった金魚提灯は、わたしの枕元のコーナーラックに吊り下げられている。再び寄せていただき、光栄至極である。
 誓光寺主催の「御堂寄席」は13時20分開演。それまでお昼を頂戴し、楽屋で寛がせていただく。

第4回「御堂寄席」

『動物園』   月亭 八天
『住吉駕籠』  月亭 八方
『ちりとてちん』月亭 遊方
『秘伝書』   月亭 八方

 終演後、檀家のみなさんと記念撮影をして、寺をあとにした。
 同じルートで帰阪。18時25分新大阪着。今日は素直に帰って、酒抜きをしよう。できるかな……わからない……。

マスクマン

2009.5.20

 地下鉄に乗る。1車両に50人近くのマスクマンを見つけた。どこもかしこもマスクマン。「どうなってるの、タスケテー」と車掌さんを見れば、またしてもマスクマン。もうこれじゃ、のっぺらぼう状態。いまからご出勤のホステスやキャバ嬢までが大きなマスクで顔半分を覆っている。のっぺらぼうじゃなくて、口裂け女なのかも知れない。このまま地球人はマスクを付けて外出する生き物になってしまうのか。次世代の新人類は、鼻と口にガード機能が付いた構造になっているような気がする。
 15時、朝日新聞社で取材を受ける。例の「HatTenファクトリイ」の告知を兼ねて。
 16時半、浄正橋「BAR DINO206(バー・ディーノ206)」で、25日開催予定の「ショットバーでショット落語」の打ち合わせをする。
 18時過ぎ、師匠一行も到着し、ステージングを再度検討。ある程度、決まったところで、あとは当日ということに。
 「銀や」で、師匠、内山マネージャー、八斗くん、そしてわたしの4人で食事。今夜も師は、落語について、落語家について、熱く、熱く語られた。気がつけば零時を回っている。明日、師は早朝からズームイン。そのあと、わたしらと一緒に山口県へ。
 ここでお開きと相成った。

酒のある国

2009.5.19

 今月の金八会は地下鉄なんばで集合。19時半、西道頓堀にある「土佐武」へ。名物のかつおたたき、くじら刺身、まんちょう揚げ、マグロカマ焼き、などで吟醸純米土佐鶴や四万十川を。
 道頓堀を東へ歩く。われわれが子どものころの風情は、もうそこにはなく、まるで香港かソウルのような町並み。それがいいのか悪いのかは別として、大阪人として非常にさみしいものを感じる。
 日本橋からタクシーで源八橋へ移動。「Bar UNO(バール・ウノ)」には、今夜もいっぱいのサポーターが集い合っている。わたしもワイングラスを揺らしながら、その中にとけ込んだ。
 最終をあきらめた連中や近所に住む者だけが、隣の「季りとおし」に残って、またしてもワイワイガヤガヤとにぎやか酒。
 連日のアルコール漬けで、かなり体力を消耗していたが、ウノ氏に誘われ、〆は「Bar Pintxos(バール・ピンチョス)」で。3時解散。
 帰ってからラーメンで仕上げして4時就寝。
 もう明日からは酒のない国へ旅立とう。

2009年5月19日火曜日

ポテチン

2009.5.18 

 昨日とは打って変わって、実にいい天気。出町柳から賀茂大橋を渡る。5月の風が心地よく、とても気持ちいい。ただ、頭だけがボウッとしている。5月病……いや、単なる寝不足なだけ。 

賀茂大橋から

 17時半、京都府立文化芸術会館に到着。

第205回「上方落語勉強会」(18時半開演)

『ろくろ首』   桂  二乗
『二階借り』   桂  米二
『福授け』    桂  文華
      仲入り
『禁酒関所』   桂  勢朝
『茶の湯』    月亭 八天

三味線:寺西 美紀
手伝い:月亭 八斗

 終演後は、三条の「つぼ八」で打ち上げ。小佐田・くまざわ夫妻も交えて、和やかなムードで。
 最終の京阪で京橋へ帰ってきた。もう一杯と思ったが、またまた月曜日はお休みのところが多く、結局帰宅してポテチンと寝込んだ。

芸は人なり

2009.5.17

 アーキネット主催による「しすてむきっちん寄席」は、今回から場所を移し、体験型モデルハウス「真の家」で行うことに。そこで名前も「真家(しんうち)の会」と改めた。せっかくの新境地でお披露目のはずが、あいにくの雨に見舞われた。

第5回「真家の会」(14時半)

『犬の目』   月亭 八天
     仲入り
「幕前あいさつ」月亭 八斗
『お神酒徳利』 月亭 八天

 今日はおとうと弟子・八斗くんがデビュー……というサプライズを考えていたのだが、本人としても時期尚早ということなので今回は見送ることにした。ただ、舞台度胸をつけさせるため、仲入り後に、幕前で自己紹介がてら喋らせてみた。緊張はしていないとは言うものの、言いたいことの半分も言えてなかったような……まあ無理もない。これからの向上を期待したい。
 打ち上げは、向井さんのお家の庭でバーベキューパーティー。昨日、ご長男の結婚式があり、ちょうど奥さんのご両親が倉敷から出てこらている。三世代が一緒に飲み食いするなんて……まことに微笑ましい。その新婚カップルは、夕方からハワイへ旅立った。
 程よくお酒が回ったところでお開き。
 タクシーで新大宮へ。八斗くんとわたしはホームに入ってきた急行電車に飛び乗った。ところが大変。それは京都行き。結局、京都からJR新快速に乗換え、また地下鉄に乗って、這々の態で家に帰ってきたのは12時過ぎ。
 夜中、森光子さんの「放浪記」2000回記念の特番を見てたら、涙がボロボロこぼれた。芸は人なり。そして生きることなり。

パーティー


2009.5.16

 朝5時半、起床。6時、ホテルの温泉へ。7時、ホテル前を出発。空港へ向かった。
 それにしても北海道の住居には、どこのお家にも屋根から下に向けて、梯子が付いているのはどうしてだろう。雪下ろしをするためか。積雪で一階の戸が開かなくなったときの非常用設備か。
 8時半、新千歳から伊丹へ飛ぶ。モノレール、阪急、地下鉄と乗り継いで、谷町線田辺駅下車。桃ヶ池公園から阿倍野青年センターに入った。 

第495回「田辺寄席〜皐月席・昼席」

「開口〇番」    桂  文太
『黄金の大黒』   桂 雀五郎
『お玉牛』     桂 まん我
『ないもん買い』  桂  文太
       仲入り
『お神酒徳利』   月亭 八天
『鹿政談』     桂  小米

三味線:花登 益子

 一旦帰宅したのち、梅田で出かけた。今日は田中啓文先生が日本推理作家協会賞を受賞した祝賀パーティーがある。フェニックスタワー地下にある「アサヒスーパードライ梅田」において、19時半スタート。田中氏と交流の深い小説家仲間、バンド仲間、友人知人など、総勢25名が集い、彼の受賞を心から祝った。発起人・我孫子武丸氏が司会を務める。乾杯のあと、しばし歓談を挟んで、列席者ひとりひとりが、自己紹介を兼ねて祝辞を述べた。噺家はわたしだけだったが、「ハナノベ」でお会いしたことのない小説家、書評家の方に挨拶ができ、とくに堀晃さんと落語の話ができたことも、よい機会であったと思う。締めはわたしの大阪手打ちでお開き。
 有志だけが「もう一軒」と、駅前ビルからお初天神通り歩いて、曽根崎センタービル「ニューサントリー5」へたどり着いた。ちょうどライブの最中で、オールドジャズメン「ニューオリンズ・ラスカルズ」の演奏を楽しむことができた。
 最終電車に間に合うよう解散。今日も中身の一杯詰まった、充実した一日であった。いずれにせよ、田中氏の今後ますますの活躍を祈りたい。

2009年5月18日月曜日

初小樽

2009.5.15

 北海道ホテルのモール温泉は2度目の体験。お肌がツルツルになる。
 11時、バスに乗り込み、今度は小樽へと大移動。5時間はかかるそうな。
 13時、日高町の道の駅「そば太郎」で昼食をとったあと、またまた西へと旅は続いた。
輪厚(わっつ)で2度目の休憩。結局、16時過ぎに小樽へ到着。長い旅であった。バスに乗って座っているだけでも、カラダは疲れる。
 初めての小樽。町並みが気に入った。有名な運河に、情緒ある風情。できれば観光したいところだか、そんな時間はない。市民会館に入るなり、舞台チェックにかかりきりだ。

 4日間の北海道ツアーは無事終了。移動にかなり疲れたが、北の大地の恵みをたくさん頂戴し、大いに楽しませてもらった。
 バスで札幌に戻り、「Ram」という店でジンギスカンパーティー。もうお腹はデッカイどう。ホテルに戻って1時就寝。
 明日は5時30分起きで、一旦帰阪する。

ツアー3日目

2009.5.14

 12時、旭川のホテルを出発。
 トラベリングバスは富良野経由で帯広へ向かった。周りは馬の背に砂糖をまぶしたような雪山で囲まれている。途中、2度ほど休憩をとったが、トイレ以外、辺りになにもない。背の高い白樺が林立していたり、見渡す限りの平原が広がっていたり。
 音更町(おとふけちょう)文化センターに到着したのは15時すぎ。予定では4時間半と言われていたが、案外早く着いた。外は冷える。気温は大阪と10度ほど違うという。
 今日も開演は18時30分。  終演後の打ち上げは、帯広の「綾月」で。おすすめの十勝牛が美味。それに鮮度のいい野菜。
 連日の疲れからか、ホテルの温泉は明日入ることにしよう。缶ビールを軽く飲って、午前1時過ぎには床に入った。

トラベリングバス

2009.5.13

 またまた、4時半に目が覚めた。枕が変わると、どうも落ち着いて眠れない。それから寝たり起きたりを繰り返す。朝食のあと、ホテル内の温泉「湯香郷」へ。露天風呂と麦飯石塩サウナでゆったりした時間を90分間過ごした。
 14時、ツアーバスに乗り込み、旭川に向け出発。27人乗りの中型バスに、たった7人だけとは、なんとも贅沢な乗り物である。ただ移動時間を考えれば、それくらいの室内スペースがなければ、息が詰まってしまう。
トラベリングバス

 途中、岩見沢で休憩。16時半、旭川市民文化会館に着いた。今日の公演は、18時半からの1回のみ。
 終演後は「酒菜家」で、北の大地の恵みをたらふくいただく。
 零時解散。まだ発散しきれていない面々が集まり、3時まで市楼くんの部屋で飲み明かした。

北の旅

2009.5.12

 明け方まで熟睡できず。4時半、一度目覚めてから、再度寝入ると、今度は妙な夢を見た。ヘンなオッサンが、どこまでも追いかけてくるのだ。しまいには逃げ場を失い、川下りのイカダのようなものに乗る。威勢のいい4人の若者が、裸になって川に入り、船を担いで走らせる。これが汚い川で、わたしは足元から、どんどん沈んでいくのがわかる。「わわわわわあ」と思っていたら目が覚めた。
 8時55分、ANA771便は北海道へ向けて飛んだ。「桂文珍47都道府県ツアーvol.2」の北海道4カ所を巡る旅である。
 新千歳空港に降り立つとヒンヤリする。さすがは北の国。大阪とは、かなりの温度差である。
 ジャンタクで約1時間、札幌市教育文化会館に到着した。今日の独演会は昼夜2回公演。間は周辺を散歩でもと思ったが、外は雨が降ってきたので断念することに。
 打ち上げは、すすきのの「ろばた 大助」で北海の幸を堪能させてもらった。羅臼産キンキ開きは最高だ。わたしは刺身さえあれば文句なしにゴキゲン。赤霧島をロックで6杯やる。
 午前零時、朝が早かったから、ホテルの部屋へ戻るなり、コテンと寝込んでしまった。またヘンな夢見るのかなあ……。

記者会見

2009.5.11

 お昼は天三にある「長久」のカレーうどん定食。腹ごしらえをすると、ミナミへ移動した。
 13時よりトリイホールにて、「HatTenファクトリイ」のプレスインタビュー。そういえば、最後にトリイで独演会を開いてから丸10年になる。このたび新たにスタートする会は、年2回開催予定。やはり、なにごとも最初が大事だ。気合を入れて臨まねば……。
 この日の夜、またまた南森町へ戻り、繁昌亭で行われた福団治師の会に顔を出した。師の『百年目』を聴きに来たのだが、お稽古をお願いすることも兼ねて。ただ、お客さまや関係者の楽屋の出入りも多く、ちょっとタイミングを逸してしまった。また、近いうちに頼みにいくつもりである。

福団治の会「百年目を聴こう」

『ろくろ首』  桂  ひろば
『牛ほめ』   桂   福矢
「三味線漫才」 暁照夫・光夫
     中入り
『百年目』   桂  福団治

三味線:中田 まなみ

 打ち上げはご遠慮して帰路についたものの、お腹も減っているし軽く飲りたくなってきた。あいにく馴染みの居酒屋も行きつけのラーメン屋も休みか。本通4丁目まで足を伸ばして、ちょっといっぱい「末広」へ。そこへ吉本の鈴木氏も登場。ほんの晩酌程度よばれて解散。  明日から4日間の北海道ツアーが始まる。帰宅するなり、その準備に追われて、てんやわんや。

2009年5月11日月曜日

なにやってんだろう

2009.5.10

 昨夜は夕食を済ませると、コテっと寝込んでしまった。朝が早かったし、カラダも相当疲れていた。今朝は8時起き。布団の上にムクッと起き上がると、おもむろに稽古を始めた。
 心持ち早く家を出る。快晴、好天、メッチャ暑い。地下鉄から阪急に乗り換える。お腹が空いた。朝からグラノーラだけしか食べていない。
 十三駅で途中下車。関西立ち食いそば1号店として有名な「阪急そば」に入ると、いつもの如く、かけそばといなりを注文した。ここは牛丼やカレー丼、かやく御飯もあるが、あえていなりを選んだ理由は、あとで『お神酒徳利』をするからだ。稲荷がコンコン。
 食べ終わると、ドワッと汗が吹き出してきた。駅構内のコンビニに入って、チョコを買おうとした途端、ホームに電車が入ってきた。あわてて飛び乗る。ハンドタオルを取り出して、額の汗を拭う。おや、なんだか身軽だ。あっ、チラシの入ったバッグがない。そうだ、そば屋の棚に置き忘れてきた。うわわわぁ。目の前で扉がピシャッと閉まった。今度は冷や汗がビャビャビャ〜。これ、急行だから、豊中まで停まらない。引き返すまでに、そこにあるだろうか。だいいち、開場時間に間に合わないかも。暑さでボウッとなった頭の中を、いろんな想いが交錯する。そのとき、コンビニから三味線の大川さんが出てきたのが見えた。窓越しに大きな声で叫ぶこともできず、列車の連結部に走って、即電話。
「いま、十三の駅に居てはるでしょ。ちょっとお願いしたいことがありまして……」
相手は、とりとめのないわたしの言葉に、なにが起こったのかとたじろいでいる様子。しばらくしてから、ようやく状況を把握していただいたとみえ、
「では、取ってきたら、そちらへ持っていきます」
「すみません。なら、向こうの駅で待ってます」
とは言うものの、急行は岡町に停まらない。結局、大川さんのほうが先に会場入り、わたしは遅れて到着した。なにやってんだろう。 
 豊中市立伝統芸能館、ここには何年ぶりに訪れるのか。少なくとも5年以上になる。大川さんからチラシのバッグを受け取った。4種500枚ほどの束、さぞかし重かっただろうに。それを受付へ持っていく。おかげで間に合った。楽屋でくつろいでいると、大川さんが入ってきた。
「あの、わたしのラガールカード知りませんか?」
「エッ」
「さっきのバッグの中に入っていませんでした?」
「……」 
 今日はよくモノが紛失する日だ。 
 開演直後に銅鑼がないことも発覚。二乗くんの『七度狐』は銅鑼なしヴァージョンになってしまった。iPhoneアプリで「除夜の鐘」をダウンロードしたが間に合わず。こうなれば、『お神酒徳利』の熊五郎先生にソロバン占いしてもらうしかない。 

岡町落語ランド(14時開演)

『七度狐』    桂  二乗
『八五郎坊主』  桂 雀五郎
『船弁慶』    桂 しん吉
      仲入り
『青菜』     桂 まん我
『お神酒徳利』  月亭 八天

三味線:大川 貴子

2009年5月9日土曜日

刺激ックス

2009.5.9

 強烈に眠い。ここ数日、またしても睡眠不足が続いている。7時起床。支度をして外へ。
 9時半、JR芦屋駅に降り立った。真夏のような陽気。ダンスオブハーツ前に八斗くんが待っている。今日はわたしの授業を見学したいという。
 10時から「和の教養」落語部門の4回目の講義が始まる。八斗くんにも挨拶をしてもらったが、どうやらかなりあがっている様子。目の前には年下の女子ばかりが、こちらを向いて座っているのだから。 
 さて、今日はいよいよ落語の実践稽古。時間の関係上、『動物園』『饅頭こわい』『時うどん』をそれぞれ4人ずつ、リレー形式で演ることに。まずは、ひとネタの1番手のみを指導する。落語は導入部が肝心。となると、トップは責任重大な役割である。真っ白なキャンバスに、どこから筆を置くか。どんなコンテを描くのか。これですべてが決まると言っても過言ではない。
 それにしても、みんな上手い。教材の音源と一度のポイントレッスンだけで。さすがは、劇団四季を目指すミュージカル志望者たち。八斗くんにも、いい刺激になったに違いない。
 結局、3人にレクチャーするだけで90分経過。ううん、あと2回で全部できるのか。CMでおなじみ「ご利用は計画的に」のセリフが頭の中をグルグル回っている。

 大阪へ引き返し、西梅田ぶらり横丁の「まねきそば」で立ち食い。ここの福そば(200円)とかけそば(230円)と、どうちがうのだろう。かけより下って不思議。
 12時半、ヒルトンプラザ大阪「カフェ・ド・グレース」で、有馬温泉「兆楽」の青野氏と打ち合わせ。定期的に落語会を始めたいという。話がうまくまとまればいいのだが……。

 今日からブログの掲載が増えた。いろんなところに「HATTEN WORLD」が出現。管理が大変そう〜。